どーも、おしのです。

今回はタイトルにあるように、現在住宅ローンで借換を考えている人が、借換をせずに金利を引き下げることが出来る裏技について話していきます。
まず最初に結論を話しますが、住宅ローンは借換をせずに金利を引き下げることが出来ます。
銀行員時代はこんなこと絶対ペラペラしゃべっちゃだめだったんですけど(笑)、今はファイナンシャルプランナー兼住宅ローンアドバイザーとしてやっているので、そういった大人の事情は関係なく皆さんの役に立てればと思います。
以下具体的にやり方を説明していきます。

住宅ローン金利を引き下げる方法

全体としては以下のような流れになります。

①他の金融機関の住宅ローン借換シミュレーションを持って銀行に行く
②住宅ローンの担当に交渉
③銀行の担当者が金利の条件を提示してくる
④提示された条件に満足すれば条件をのむ、条件に不満なら借換を行う

①他の金融機関の住宅ローン借換シミュレーションを持って銀行に行く

上の図にあるように、住宅ローンの金利の引き下げをする為には、借入中の銀行の住宅ローン担当者と交渉をする必要があります。
そして金利の引き下げの相談を受けた時、銀行員はまず協議書というものを作成して上司に提出します。
協議書というのは、「こういう理由があってこのお客さんの住宅ローン金利を引き下げる必要がある」というのを理論立てて説明し、支店長ないしは本部に引き下げてもらえるよう取り合うための書類です。
支店長または銀行本部が協議書に目を通し、要求している金利の引き下げを容認すれば、決裁(金利の引き下げ契約をしてもよいという上からの許し)が下り、お客さんのとの間で金利の引き下げ契約が出来ます。

ここで、説得力のある協議書が作れないと良い条件で決裁が下りません。
例えば2%から1%まで金利を引き下げてほしいという協議書を作っても、1.3%までしか認めないという条件付き決裁など。
そこで説得力のある協議書を作るために効果的なものが、他の金融機関の借換シミュレーションです。

私の銀行員時代も他金融機関の借換シミュレーションを持ってくるかどうかで、協議書の説得力が変わり、協議の結果も全然違うことが多かったです。
おそらくですが、決裁をする支店長や本部などもシミュレーションを取ってるかどうかでお客さんの本気度を見てた感じですね。
「金利を下げないと借換します」位の人だったら、「どうせ口だけでしょ」や「ちょっと下げとけば落ち着くでしょ」のような感じで、借換シミュレーションを持ってきた人は「この人ここまでしてるならちゃんと対応しないといけない」と思う感じです。

なので金利を下げたいと思っているならまずは借換相談に行って借換シミュレーションをもらうことです。
その際一緒に住宅ローン借換の仮申込を済ませておいた方が良いです。
なぜなら、もし借入中の銀行が出してきた条件が良くないものであれば、そのまま借換をした方が良いからです。
条件が悪かったからまた仮申込のために、再度他の金融機関に来店していたら二度手間になってしまいます。
もし提示してきた条件が良ければ仮申込を取り下げればいい話です。

②住宅ローンの交渉

借換相談をし借換シミュレーションをもらったら、借入中の銀行の住宅ローン担当者に交渉に行きます。
「今借りている住宅ローンの金利が高いので借換しようと思っています。借換シミュレーションもこちらの銀行でこのように作ってもらっていて。一応相談なんですけどこちらの銀行で金利の引き下げ対応は出来ないですか?」
と話します。
銀行側では借換をしないように止めてきます。例えば借換は50万円くらい費用がかかりますよ~だとか手間かかりますよ~だとか。
これは、できるだけネガティブ情報を与えて借換をしないようにさせる銀行側の鉄板の作戦です。
もちろん諸費用も考慮してシミュレーションを作っている訳なので、そこは承知です。
50万円くらいかかるといっても一時的に増えるだけで、金利に差があればそんなのはすぐに埋められる話です。
住宅ローンは家計の中で一番大きな支出なので、ここはシビアに交渉を進めていきましょう。

交渉後必ず、一度上に取り合ってみるという風に言われます。その日は恐らくそこまでです。(うちの銀行の場合はそうでした)
なぜなら協議書を作って、上に提出して決裁もらってというのに時間がかかるからです。

③銀行の担当者が金利の条件を提示してくる

決裁が下りたらまた銀行担当者からお客さんのもとに連絡がいきます。そして決裁内容について話されます。(金利は〇%まで下げれそうですとか)
大体長くても一週間あれば連絡が来ます。

④提示された条件に満足であれば条件をのむ、条件に不満なら他の金融機関へ借換を行う

決裁内容が良いと思い条件をのんた場合は、契約日はいつにするかや契約に必要なものなどの説明があります。
ここで条件が良くないと思ったら、条件を受け入れずに、借換シミュレーションを作ってもらって仮申込まで済ませておいた他金融機関にて借換をした方がいいです。
平成29年5月現在の金利情勢でいけば、0.9%以上で条件を出してきた場合は、他の金融機関に借換をした方がいいです。

なぜならさきほど紹介した住信SBI銀行のようなネット銀行は、人件費が一般の銀行に比べて抑えられている分、一般の銀行じゃあり得ないくらいの低い金利と保障内容を提供してくれるからです。
一般の銀行であれば一番安くても変動金利で0.8%とかが妥当なところなんですけど、ネット銀行なら0.6とかで提供しています。
かつ、一般の銀行の場合は、借入人が死亡と高度障害を負った時のみ住宅ローン残高を代わりに保険会社が一括返済してくれる、いわゆる団信(団体信用生命保険)に入るのみなんですが、ネット銀行の場合は一般的な団信に加えて、がんや心筋梗塞、脳卒中などになった時でも保障してくれる(三大疾病保障や七大疾病保障など)サービスを展開しているところが多いのも大きな魅力の一つです。
金利が下がって保険内容も良くなってという感じになるので、個人的には0.9%以上で条件を提示してきたときには、ネット銀行に借り換えした方がいいと思っています。

ネット銀行って本当に今勢いが凄くて、私が銀行で住宅ローンを担当していた時もネット銀行にどれだけ借換をくらったか分からないです。逆にネット銀行以外に借換をくらうことはほとんどなかったです。理由はネット銀行以外の一般銀行同士ではそんなに住宅ローンの金利や保障内容に差が無いから、金利引き下げ協議をすれば他の一般銀行に借換をするメリットが無くなったからです。
実際銀行員時代、うちの上司なんかもコソッと自分の銀行からネット銀行に借換してたぐらいですからね。(バレたらめちゃくちゃ怒られるけど基本的にバレない。笑)

さいごに(おしののひとこと)

以上、住宅ローンの借換をせずに金利を引き下げる裏技について解説してきました。
ただ、実際この金利を引き下げる裏技はネット銀行が盛んになる前だったらかなり効果的だったんですけど(借換せずに他の銀行と同じような内容まで、頑張れば金利を引き下げられるから)、今では一般の銀行が金利引き下げの協議何かをしたところで、ネット銀行の金利や保障内容には敵わないというのがホントのところです。
どこまで金利を引き下げられるかというのは銀行ごと、お客さんごとに決まっていますので、どんだけ頑張ってもその範囲内でしか条件は良くなりません。
まあそれでも、ネット銀行の借換シミュレーションを取って仮申込をした後に、住宅ローン借入中の銀行に一度相談してみるのは良いと思います。
それで提示された条件が良くなければ、仮申込をしていたネット銀行などでそのまま借換をすればいいだけの話なので。

長くなりましたが、借換を現在検討している方なら、このやり方で借換をしていくのが間違いなく一番賢いやり方だと思いますので是非参考にしてみてください。