どーも、元銀行員のおしのです。

「延滞をしたらローンが通らなくなる」

こんな話がよく言われますよね。一度はこういった話を聞いたことがあるという人も多いと思います。

今ローンを検討している方や過去にローンの審査に通らなかったことのある方のなかで「実際どうなの?」と気になる人もいると思いますので、今回はこの「延滞と信用情報」をテーマにできるだけ分かりやすく話したいと思います。

延滞と信用情報の関係って?

信用情報というのを聞いたことがあるかもしれませんが、クレジットカードを申し込んだり、ローンを申し込んだり、携帯の機種代金を分割払いにしたり、そういった情報は全て信用情報機関に登録されます。
もちろん延滞をした場合や、自己破産した場合などもこの信用情報機関に登録されます。

銀行だろうと消費者金融だろうとクレジット会社だろうと、審査をする際にこの信用情報機関の個人データを見られます。
それによってこの人が信用できる人かどうかというのをチェックします。

ちなみに銀行の場合は、住宅ローンにしても、マイカーローンにしてもフリーローン(カードローン含む)にしても銀行のローンは保証会社という外部の会社が審査しています。

「銀行が審査してるんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、銀行は審査していません。
「審査応諾」か「否決」かを決定するのは保証会社です。
そしてこの保証会社というのは、驚くことに消費者金融がやっています。
この仕組みについてはここでは詳しく触れませんが、気になる人はこちらも参考にしてみてください。
(参考:ローンが返済できずに破産しても、銀行は全く損しないって知ってた?

延滞をするとローンの審査に通りにくくなる?

結論から言えば、延滞をしてしまうとローンの審査に通りにくくなります。
お客さんには、ローンの審査をするうえで「年収が低いから」だとか「アルバイトの身分だから」など、そういったことを気にして通らないんじゃないかと考える人も多いんですが、一番重要になるのは間違いなく

「信用情報」

です。

年収が1000万円以上あるような人でも、誰もが知っているような大企業で勤める人でも、信用情報がボロボロだったら審査は普通に落ちますし、反対に年収が低かったり、アルバイトの身分だったりでも信用情報がキレイなら審査はバンバン通ります。

それくらい信用情報って大切です。

信用力を上げる方法は、「とにかく延滞をしないこと」で、過去にローンなどを組んで一度も延滞せずに完済した履歴のあるような人なら、信用力が上がるので審査も通りやすくなります。
それとは反対に「延滞をしてしまうこと」で、信用力はグングン下がります。

気を付けてほしいのは、クレジットカードの支払いにしても、ローンの支払いにしても、携帯電話料金の支払いにしても、支払日にきちんと引き落としができなければ延滞とみなされます。(公共料金の延滞は信用情報に登録されません。)
引き落とし日に、お金を入れていなかったことに気付き、その日にすぐお金を口座に入れたとしても、それは1回の延滞としてみなされるので注意してください。程度は多少軽く見られるかもしれませんが。

ただし、延滞をすればその後は、信用情報が傷ついて通らなくなるのかというと、そういうわけではありませんが、以下のようなことをやっちゃうとかなり審査が厳しく見られるようになります。(あくまで目安です)

①過去3年以内に延滞を5回以上やってしまうもしくは、延滞を3か月連続でやってしまう

これをやっちゃうとかなり審査で厳しい目で見られるようになります。
絶対通らないわけではありませんが、かなり厳しくなります。
くれぐれも引き落とし口座への入金忘れには気をつけましょう。

②過去10年以内に自己破産、債務整理を行う
ローンの返済ができなくなり、自己破産や債務整理を行ってしまうと、「事故」として信用情報に登録されてしまいます。
これは大体10年間くらいは信用情報として残りますので、この期間はなかなか審査しても通らないことが多いです。

不安ならとにかく審査に出してみることも大切

「どうせ審査通らないだろうな」という人も、とりあえず審査に出してみることは大切です。
延滞の程度が軽ければ普通に通ることも結構多いですし、特に住宅ローンの場合であれば、銀行の住宅ローン担当者が保証会社あてに「意見書」と呼ばれたりするもの(延滞経験があるが、今後はしないということを理論立てて説明するもの)を書いてくれるので、あとは担当者の腕次第ですが、保証会社を納得させられれば、信用情報が結構傷ついていても通ることはあります。

銀行の担当者としてはノルマがあるので是が非でも通すために「意見書」でどうにかなる場合の多い住宅ローンだと、特に頑張ろうとするんですよね。
なので、とにかく審査に出してみることは大切です。

もし信用情報に心当たり(延滞など)があって、実際にどこも審査に通らない場合は、基本的に5年で信用履歴がきれいになるので、それを待つのが必要な場合が多いですね。

ぜひ参考にしてみてください。