どーも、元銀行員のおしのです。

今回は住宅ローンを組む上で大切な「銀行選び」のポイントについて話していきます。
住宅ローンを組む上で一番大切なのは、この「銀行選び」です。

銀行選びをしっかりしておかないとめちゃくちゃ後悔します。というよりもめちゃくちゃ損します。金額で言うと何百万円と損します。
今、私はファイナンシャルプランナー兼住宅ローンアドバイザーとして日々たくさんの相談を受けていますが、何と言っても一番の相談は「借換」です。
ちなみに知らない人のために、「借換」とは、現在借入中のローンの条件(金利等)が良くないので、別の良い条件の銀行にローンを移し替えることを言います。
例えば、今借りている銀行の住宅ローンの金利が2%と高いので、1%で提供している銀行に住宅ローンを移し替えるといったイメージですね。

そして借換が起こる理由として挙げられる中の一つに、「銀行選びに失敗したこと」による借換があります。
借換は気付いた時に出来るだけ早く行う方が、メリットは大きくなるので、銀行選びに失敗したと後で気付いた人たちは、早い人で住宅ローンを組んで1年で他の銀行に借換をするなどザラにありました。
借換をすることで手数料等の費用も掛かってくるので、最初に銀行をきちんと選んだ人と、後で借り換えた人とでは何十万円もの差になってきて、費用も時間も非常にもったいないことになります。

ただそれ以上に何より一番損している人は、銀行選びに失敗したと気付いていない人が一番損します。金額で言うと本当に何百万円単位で損します。

そうならないためにも、今住宅ローンを検討中の方は是非、銀行選びをする上で次のポイントをしっかり話しますので、是非押さえておいてもらいたいです。

①金利が低い

これは何よりもポイントですね。金利が低ければ低いに越したことはありません。
例えば、

(1)A銀行:借入金額3000万円、返済期間35年、ボーナス返済なし、金利0.6%
(2)B銀行:借入金額3000万円、返済期間35年、ボーナス返済なし、金利0.7%(+0.1%)
(3)C銀行:借入金額3000万円、返済期間35年、ボーナス返済なし、金利1.1%(+0.5%)
(4)D銀行:借入金額3000万円、返済期間35年、ボーナス返済なし、金利1.6%(+1.0%)

とします。

金利は0.1%しか変わりませんが、2つを比較した時

(1)の場合:毎月返済額79,208円、合計支払利息3,267,640円(約327万円)
(2)の場合:毎月返済額80,556円、合計支払利息3,833,618円(約383万円)
(3)の場合:毎月返済額86,091円、合計支払利息6,158,229円(約616万円)
(4)の場合:毎月返済額93,331円、合計支払利息9,199,414円(約920万円)

(1)と(2)は金利がたった0.1%しか変わらないのに、支払う利息の合計は約55万円も変わります。
これが(1)と(3)のように0.5%変わると、支払う利息の差は約289万円、
(1)と(4)のように1.0%変わると、支払う利息の差は約593万円にもなります。

つまり、同じだけ銀行からお金を借りても金利が高いだけで何十万、何百万円も多く支払わなければならなくなります。
一番恐ろしいのは、このことを知らずにもったいない金利で組んでいる人がごまんといるということです。
銀行員時代から今までどれだけこういう人を見てきたかという感じです。

「今までずっと使ってきたのがこの銀行だから」や、「給料が入ってくるからこの銀行だから」などで住宅ローンの銀行を借りてしまうのには注意してくださいね。
給料が入ってくる口座から移し替えるの面倒って人のためにも毎月自動で口座間のお金の移動をしてくれる便利なサービスが銀行にはきちんとありますので。

②保証が充実しているか

次に大切なのはこれですね。
住宅ローンを組む時に団体信用生命保険(通称:団信)というのに皆さん入るんですよね。
もうご存知かもしれないですが、団信はもし主債務者(ローンを申し込んだ人)が死亡もしくは高度障害になった時に、その時点でのローン残高を保険で一括返済してゼロにしてくれる素晴らしい保険です。
しかも団信の保険料は銀行が負担してくれるので、お客さんの負担はありません。

ただ、この団信には皆さん基本的には入ることになるんですが、銀行によってはさらに手厚い保証を付けてくれるところがあります。
例えば、がんになった時の返済も保証してくれるサービス、三大疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)になった時の返済も保証してくれるサービスなど銀行によってそのサービスは違います。
ただ一般的に保障の内容はオプションで手厚くできるようにしている銀行が多いです。(例えば、がん保証を付けるならその分の保証料として金利を上げるなど)

選ぶポイントは「手厚い保証をお得に受けられるサービスをどれだけ頑張って提供できているか」ということです。ここは銀行による頑張り度合いが出るところですね。

③保証料はどうか

ここも銀行によって違います。大体の銀行は保証料を取ります。
保証料としては金額や年数によっても変わりますが、大体50~60万円を想定してもらっていれば大丈夫です。
これは銀行で最初に一括で支払うか、支払わない代わりに金利を上げるかのどっちかになります。
ただし、保証料を無料にしている銀行(主にネット銀行)もあるので、こういったところは是非利用したいところです。
近くの銀行にでも行って住宅ローンのチラシなんかを見ると、でかでかと「金利〇%!」と書かれている下に、普通じゃ到底気付けないくらい小さな文字で「別途保証料がかかります。」なんて書かれてあります。

④手数料はどうか

これは銀行によって変わりますね。大体借入金額×2%の手数料を取るところから、手数料が安いところまで。
まあでも手数料がかかるところはその分他の金利の優遇面や保証サービスが良く、手数料が少ないところはその分金利が高かったり保証がよくなかったりがあるのでこれだけで見るのはどうかなという感じですね。
ここは正直それほど気にしなくてもいいと思います。

さいごに

住宅ローンを組む上で今回開設した部分はかなり大切なポイントになります。
これらのポイントを意識して住宅ローンの銀行を選んでもらえればと思います。
是非参考にしてみてください。